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神代植物公園で植物欲を満たしてきました🌿

神代植物公園で植物欲を満たしてきました🌿
神代植物公園とカラス

7月11日に、調布にある神代植物公園に行ってきました!神代植物公園は有料区域の本園と、無料区域の植物多様性センターと水生植物園に分かれています。本園には約4,800種類の植物が植えられており、園内はばら園、つつじ園など、植物ごとに30ものブロックがあります。本園では園芸植物の品種の保存や植物・園芸に関する催し・展覧会も開催されていますが、残念ながら今回は期間外でした。

左:深大寺門、右:見どころパネル

私は深大寺門から入場し、門の前にはその日の見どころを紹介するパネルが立っていました。他にもイベントの案内や、ニュースレターなどの配布物もここでもらえました。もう夏らしく、セミが賑やかに鳴いています。

今回特に面白かったのがこのデジタルマップです。入り口付近にQRコードが載ったチラシが置いてあり、地図上の自分の位置情報が見れるだけでなく、見頃のスポットやエリアの紹介、スタンプラリーもあって園内の時間を充実させてくれました。このマップは植物公園だけでなくすぐ横にある深大寺の周辺も載っており、広く楽しめるようになっています。

ばら園

ばら園と大温室(奥)
(上段左:グラハム・トーマス、上段右:ダブル・デライト、下段左:パシュミナ、下段右:サリー・ホームズ)

まずはばら園に向かいました。バラは世界中で多くの品種が現在も作られ続けており、このばら園では約400品種のバラが植栽されています。見頃は春と秋ですが、この時期は花が咲いているもの、まだつぼみのもの、咲き終わったものがあり、品種による花のつけ方の違いを見ることができて面白かったです。また、バラと聞いてイメージする花とは違う形のバラも色々見ることができました。色もさまざまなものがあり、視覚的に満足できるエリアです。

それぞれ品種を説明する札が立っています!

野生種やオールドローズも見ることができます

大温室

次はバラ園の奥にある大温室に行きました。大温室は熱帯花木室、ラン・ベゴニア室、熱帯スイレン室、小笠原植物室、乾燥地植物室に分かれており、約1,300種類の植物が展示されています。エキゾチックな植物や色鮮やかな花々などが一年中楽しめる施設です。

熱帯花木室(上段左:ネペンテス・アラータ、上段右:ダースベイダー(アリストロキア・サルバドレンシス)、下段左:バニラ、下段右:熱帯花木室の様子)

熱帯花木室は日本では見られない植物がたくさん展示されており、大きな木から小さな植物まで様々な植物が混合して植わっている中を練り歩くような展示でした。食虫植物やバニラの木、ライチの木などもあり、ライチの実がなっている様子も見ることができました!

ラン・ベゴニア室(上段左:オガサワラシコウラン、上段右:球根ベゴニア、下段左:ファレノブシス・ギガンテア、下段右:ベゴニア・マクラータ)

次はラン・ベゴニア室です。ランは受粉のために特定の昆虫を呼び寄せる擬態能力が高い植物で、その花を観察するのは生物の進化的な観点からも面白いです。ここには絶滅危惧種のオガサワラシコウランも展示されており、小さな黄色い花を咲かせていました!他にも世界最大の葉をもつ胡蝶蘭であるファレノブシス・ギガンテアや逆さまに花を咲かせるドラクラ属のラン、香りを楽しむランなど、様々なランを見ることができました。

ベゴニアのセクションには園芸用に品種改良された、色鮮やかな大きな花をつけた球根ベゴニアがたくさん並んでおり、とても華やかな空間でした。木立性のベゴニアなども多く展示されています。この部屋は天井にある自動でミストが降りてくる装置によって植物に適した湿度になるように調節されていて、ミストが降りてくる様子も見ることができました。

熱帯スイレン室
(上段左:赤バナナ、上段右:スター・オブ・ザンジバル、下段左:ハイビスカス、下段右:ネペンテス・アンプラリア)

熱帯スイレン室には大きなスイレン池が2つあり、その周りにハイビスカスやプルメリアなどの熱帯の木が植えられており、きれいな花をつけていました。スイレンもきれいな花を咲かせているものが多く、近くに番号が書かれた札があり、名前が分かるようになっています。私は写真のスター・オブ・ザンジバルのような、濃い紫色の花をつけるものが一番好きです。池の中には小さな魚もたくさんおり、スイレンの間を泳いでいました。

熱帯スイレン室の入り口付近には大きな赤バナナが植えられていて、赤バナナはフィリピンで栽培されている生食用バナナの品種だそうです。私はバナナは木ではなく多年草であり、幹のように見える部分は葉が何重にも重なってできている偽茎だということをここで初めて知りました。赤バナナやバナナの実以外の部分を実際に見るのは初めてで、その大きさに驚きました。写真の赤バナナの実は4メートルくらいの高さにあったものです。

左:ショクダイオオコンニャク、右:ショクダイオオコンニャクの花の成長記録

2つのスイレンの池の間にはインドネシアのスマトラ島だけに生育する絶滅危惧種のショクダイオオコンニャクが展示されています。高さ3メートルにもなる大きな花は世界で一番大きな花と言われており、開花は数年に一度、2日間のみです。腐った肉のような強烈な悪臭を放つことでも有名です。神代植物公園では去年の6月に開花しており、大温室の中央にある休憩所にその成長記録のポスター展示もありました。次咲くときは見てみたいです。

小笠原植物室
小笠原の外来植物の展示

熱帯スイレン室を抜けると小笠原植物室に入ります。およそ4,500万年前の火山活動によって作られた小笠原諸島は一度も大陸と地続きになったことがなく、動物と同様に植物も独自の進化を遂げてきた場所です。小笠原諸島の最も特徴的な植生として乾性低木林があり、固有種率は67%だと言われているそうです。この展示室では乾性低木林の構成樹種を中心として、希少種、固有種、広域分布種などが植栽されており、小笠原の雰囲気を味わうことができます。

外来生物が存在するように外来植物も存在し、小笠原の貴重な固有種を脅かしています。その存在を紹介する展示も出口付近にありました。

また、小笠原固有種の樹木であるオガサワラグワは絶滅に瀕しており、現在各地の植物園で苗木を保存栽培する「オガサワラグワ里親計画」が実施されています。神代植物公園は里親第1号となって2019年に苗木を受け取り、栽培をしている施設です。

乾燥地植物室

続いて乾燥地植物室です。大小様々なサボテンや多肉植物が展示されており、室内は大きな扇風機で常に風通しがあるようになっています。日本では見ることがない大きなサボテンが私は特に気に入りました。

パイナップル科の植物

最後に、大温室の出口にパイナップル科の植物の展示があります。パイナップル科の植物は3,000を超える種があり、1種以外はアメリカ大陸に分布しています。他の植物に着生したり、土壌のない岩石地などに生育しており、放射状の葉が重なり合った中央部に水を貯めることができます。その中に落ちた昆虫や落ち葉の養分を吸収することで、乾燥や土の少ない環境に適応している植物です。これらの展示されているものを上から覗いて、中に水が溜まっている様子を見ることもできました。

宿根草ガーデン

宿根草ガーデン
左:フロックス(白)とバーベナ・ボナリエンシス(紫)、右:サルビア・ガラニチカ

大温室を出て、公園内を歩いていると宿根草ガーデンに着きました。一度植えたら何年も生きる草花は園芸上の呼び名で「宿根草」と言い、春の芽出しから開花、晩秋の枯れ姿まで四季を通じて移り変わる植物の姿を楽しむことができます。様々な花をつけた背の高い植物が密集して植栽されており、青空の下でその綺麗さが際立っていました。この宿根草園は水やり、肥料や農薬を最小限で維持できるように植物の選びや配置に工夫がされており、チョウやハチなどの様々な生き物も生息できる環境になっています。宿根草は植えっぱなしで育てていくため、お手入れやゴミも少なく、地温を安定的に保つことからも生き物にも環境にも優しいガーデンとして、気候変動やSDGsの観点からも注目されています。実際に、宿根草園ではチョウやハチ、コガネムシ科の昆虫など、様々な生き物が見られました。 ※昆虫の採集は禁止されています。

植物多様性センター

植物多様性センター
植物多様性センター(上段左:無菌培養苗展示、上段右:テラリウム、下段左:地域資料、下段右:木の実コーナー)

最後に、本園を出て無料区間の植物多様性センターに向かいました。施設の中にはテラリウムや無菌培養苗の展示、東京都の地域ごとにまとめてある自然に関する資料などがありました。植物だけではなく、生態系をつくる昆虫や鳥などについても教育している施設です。ここで私は無菌培養技術と無菌培養苗について知りました。

無菌培養とは

植物を容器内の無菌環境下に隔離し、スムーズに育成・増殖する人工的な増殖技術です。自然発芽や通常栽培等での生育が困難な種、種子の長期保存が難しい(植物体の状態での管理が望ましい)種を生育・維持・増殖することに向いています。

無菌培養のメリットとしては、ストレスフリー、大量増殖が可能、個別の容器内で生育する系統維持の正確性、省スペースであることなどが挙げられます。

伊豆諸島ゾーン:海岸岩地

植物多様性センターの建物の周りでは、武蔵野ゾーン、奥多摩ゾーン、伊豆諸島ゾーンに分かれて東京都の植生展示がされています。海岸岩地、火山性草地などの特殊な環境も再現されており、無料区間のここだけでもたっぷり時間をとって楽しめる広さがありました。

グルメ・売店

本園内にある植物会館付近にはカフェ、グッズや植物を販売するガーデンビューローがありました。バラジュースやバラソフトクリームが人気で、バラソフトクリームは気温30度の中、公園を歩き回っていた休憩にぴったりでした。神代植物公園のオリジナルグッズも豊富で、樹脂粘土で手作りされたリアルな植物のグッズが素敵でした。もちろん植物も販売しており、適切に管理された健康な植物が良心的な値段でたくさん並んでいました。私は家で育てている食虫植物コレクションに加えたいと考えていたウツボカズラ(ネペンテス・グラシリス)を買って帰りました。また、神代植物公園は深大寺と隣接しており、深大寺周辺には蕎麦屋さんがたくさんあってランチにちょうどいい素敵なお店を見つけることができます。

しっかりバラが香り、想像以上にバラそのもので美味しかったです!

買って帰ったウツボカズラ、大満足です。

訪れた感想

公園内では様々な昆虫が見られた他、野鳥も多くいました。カラスを見かけることが圧倒的に多かったですが、ウグイスやシジュウカラ、キジバトなども確認できました。

7月中旬の気温が高い日でしたが、晴天の下、日光にあたる色鮮やかな植物を楽しむことができました。見たことも聞いたこともない新しい植物にも出会い、様々な学びを得た充実した1日となりました。13時頃から見て回りましたが、神代植物公園の広さと濃さを甘く見ていました。本園内でも行けなかったエリアやじっくり見ることができなかったエリアが多く残っており、水生植物園に関しては行ってみることもできなかったため、次回は午前中から時間をとって見て回りたいと思います。デジタルマップ上でできるデジタルスタンプラリーが想像以上に楽しくて、夢中になってスタンプを集めましたが、時間が足りなくて景品と交換できなかったことも心残りです。今回は大温室を中心に本園内のブロックをいくつか紹介しましたが、見て回った中でも紹介しきれなかったものも多くあり、それほどに広く、充実した植物園だということが伝われば嬉しいです。

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